16. 六姓府

  1. 地点:福建省晋江市金井鎮南沙坑大房頭
  2. 創廟年代:清初?300年以上前、海上を漂流していた木材が閃光を放っていたので拾って童に聞いたところ、六王爺が来るという託宣があった。
    粘良土(1996)の研究によれば、この奇木は、海上の「印石」と呼ばれる小さい岩礁に流れ着いたという。また、もとは、六姓府と元帥公が南沙崗(坑)村の守護神であったという。
    創廟年代については、1991年に台湾人が330年前に鄭成功とともに渡台した際に携えていったという「南沙崗元帥公」という字の書かれた石の香炉をもって祖廟探しに来たことから考えて、明代に遡ると推測される(粘 1996) 。
    その後、清代に住民は「海禁」政策によって一時内陸に強制移住させられたが、再び故郷へ帰ることを許されてから、廟を再建した。
    現在の建物は1974年に修復。面積は約80平方メートル。現在、更に改築の予定があり、寄付を集めている。
  3. 主祀神明(生日):順、欽、黄、朱、李、温府王爺と一三王府代巡(全てまとめて、9月15日)。
  4. 配祀神明及び同祀神明:謝必安、范無救、兵馬爺、六姓媽、船頭公、王船。
  5. 祭祀圏:南沙崗村で四つの角頭よりなる。3つは李姓、1つは謝姓。
  6. 王爺の起源:瘟疫と関係している。
  7. 送王船儀礼:有。船の長さは一丈あまり、幅は四、五尺。(粘 1996)。
  8. 巡境(有無及び範囲):十六名をで選んで、王船をかつがせ、村内及び村外の村に属する土地を巡境させる。
  9. 分霊:粘(1996)によれば、1885年の瘟疫時に流した船を拾ったのが、深滬や海尾寮(現在の華峰)。どちらもその後、廟を建立している。
    この他、石井の「鎮江宮」、南安官橋の「天鳳宮」も分霊。台湾の雲林県褒忠郷馬鳴山鎮安宮も南沙崗の分霊と伝えられている(馬鳴山鎮安宮管理委員会 1970)。
    1993年の統計(粘 1996)によれば、六姓府に謁香にやってきたのは百宇あまりで、主に恵安、南安、石獅、晋江の四つの県市からであるという。
  10. 管理組織:不明。

六姓府本殿内部 19960107

六姓府外観 19960107

六姓船公 19960107

六姓船公 19960107

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